2016年問題 子どもを「就職」させる上で、最受難な時代がやってきた

1「子育て」の目的が、自立した人間に育てることであるならば、「就職」は子育てのゴールであると言えるかもしれません。人生を大きく左右する出来事のひとつだから、学生は血眼になって活動します。

最近では、就活生を持つ親のための本まで存在していて、わたしが見ている限り、売れているように思います。子の幸せを願う親にとって、子の就職は最大の関心事なのです。

ところで、みなさまは”2016年問題” という言葉をご存じでしょうか?2014年度の大学3年生を持つ親御さんなら、ご存じかもしれません。簡単に説明すると、就活の開始時期が後ろ倒しになるということです。なんだ、それだけか。と思われるかもしれませんが、「超ド級」の変化と呼ばれていて、多くの学生がハンデを背負わされると言われているのです。

 

就活「後ろ倒し」の衝撃 就活2016年問題を徹底解明 本の概要

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  • (後ろ倒しの政策によって)ほとんどの学生にとっては大変不利に働くことが予想されます。(P.6)
  • (後ろ倒しは)当時者である企業の採用担当者や学生たちにとっては、とてつもなく大きなインパクトをもった一大事なのです。なぜならば、就職活動(企業から見た場合は採用活動)の開始時期が後ろ倒しになる一方、正式内定の時期は現行と同じ10月のままとなる見込みで、実質的な就職・採用活動の期間が、これまでの6か月(4~9月)から、たったの2か月(8~9月)に、大幅に短縮されることになるのです。(P.17)
  • 人員計画というのは、企業にとってはとても重要で、事業計画に直接の影響を及ぼします。-中略- 新卒者の採用は、事業計画の最重要項目の1つですので、採用担当者は必死にならざるをえないのです。(P.24)
  • 「たった2か月間では採用目標を達成するのはきわめて困難。そんなことが可能なのは黙っていても応募者が殺到する、ごく一部の超人気企業に限られる」というのが、多くの採用担当者から聞かれる本音なのです。(P.25)
  • (企業は採用人数を確保するために)水面下でのクローズドな採用が、再び増加することになるのではないかというのが、大方の採用担当者が予想するところなのです。(P.28)(水面下での採用活動とは、「リクルーター」と「インターンシップ」の2種類)
  • リクルーターとは、各企業で働いている現役の社員が、自分たちの出身校などの学生と面談し、インフォーマルに採用活動を行う制度(P.29)
  • 水面下での採用活動が進んでしまうと、リクナビやマイナビなどの就職支援サイトからエントリーした学生の採用数が、相対的に減ることになります。水面下で企業とコンタクトを取るチャンスの少ない地方大学や、入試段階での成績下位の学校の学生にとっては、就職先の門戸が狭くなってしまう事態になりかねません。-中略-バブル期以前のように「内定者のほぼ全員が実は、公の採用活動が始まる前に、事実上、内定をもらっていた」と言う状況に、先祖がえりしてしまいかねません。(P.40)
  • リクルーターによる水面下の採用活動が活発化すると、入学した大学で就職先の選択肢が広がったり、逆に狭まったりする傾向が強まることが予想されます。(P.45)
  • (リクナビやマイナビの)オープンエントリーがもたらした、「誰もが自分の行きたい会社に応募できる」という価値の大きさは、計り知れないものがあったと感じています。企業は、これまでは膨大に集まった候補者を、時間と手間をかけて何とか絞り込んできました。しかし、今回の就活後ろ倒しで、それが難しくなるため、リクルーター制度の復活させるなど、水面下の採用活動を活発化せざるをえなくなってしまうのです。(P.47)
  • 中下位校で就職意識の高い学生が、今回の就活後ろ倒しでもっとも悪い影響を受けそうなのです。(P.78)
  • 企業向けサービスをやっている会社や素材メーカーなどいわゆるBtoBの会社は、その会社がどんなに大手でも就職人気ランキング上位にランクインすることはありません。-中略- こういう企業を受ける学生はいわゆる人気企業より圧倒的に少ないので、ハードルが実態以上に低くなっています。この類の企業を狙うのは、就活戦略としては非常に賢い選択だと思います。これらの企業を探すためには、社会人を対象とした「転職人気企業ランキング」や「平均年収1000万円強のビジネスパーソンが就活生に薦める”本当の”就職人気企業ランキング」などが有用なので、参考にしてみることをおすすめします。(P.111)

 

 

お受験戦争の時代に戻るのか?

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今回のこの政策は、安倍総理の経団連へ要請する形で、実現したようです。もし、この流れが今後も続くようであれば、高学歴=高収入(一般的に、大企業ほど福利厚生が整っていて給料が良いので) という流れが今まで以上に戻ってきて、お受験戦争が再燃するのでしょうか。

であれば、わたしたち母親は、「のびのびと」などという子育て方針よりも、一に勉強、二に勉強! が「正解」なのか?などと思ってしまいます。

そもそも、この国は、勉強が出来なかったら、就職できずに、派遣やフリーターなどの薄給で一生を過ごさなければならないのでしょうか?勉強ができるということと、仕事ができるということは、必ずしもイコールではないのに。わたしたちには、その2択しか与えられていないのだろうか?(もはや、被害妄想か・・・???)

もうひとつ気になった点があるのですが、本文中に、”採用担当者が面接で最もみたいところは、「やりたくないことにどれだけ主体的に取り組めるか」という一点だ”という旨の文章があります。

でもそれって、矛盾してませんか?説明会では、あれだけ「やりがい」を全面的に押し出し、学生側も「志望動機」をPRします。「やりがい」や「やりたいこと」の応酬を繰り広げながら、見ている点は、ただひとつ。”どれだけやりたくないことをやれるのか?”

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わたしも会社員でしたから、やりたくない仕事はたくさんありました。ハードワーカーでしたから、「できない、苦手だ」という同僚や後輩にたいして、「じゃあ、いつになったらできる?(苦手ならそのぶん努力して、できるようになりなさいよ!的な感じ・・・)」という質問をしていました。。。本当に、スイマセン。。

 

今になって振り返ると、”社会人”という名の修行僧だな・・としか思えなくなりました。しかも、修行の目的が分かりません。「仕事が楽しすぎて死ねる!」という感情をしってしまった今、もう絶対に、あの頃には戻りたくありません。

宝くじで3億円当たったら仕事は辞める、という感情を持って40年以上働く生活を、娘には送ってもらいたくないです。

長文になったので、「資本主義社会では貧乏人が一定数必要だ」という話と、「国と言えどもあてにならない」という話はまた後日。

 

 

seiko について

たけうち せいこ 「国や社会の枠組みを越えて、自由に人生を演じられる人に育てる」ことを教育方針にしています。具体的に言うなら、「自分で仕事を作って、稼いでいける力」を養う、ということでしょうか。 都内在住。『 みずがめ座×AB型』 という、占いでは「先進的で変人」と明記されることの多いわたしですが、個人的には非常に保守的な人間だと思っています。趣味は読書、あとオシャレをするこ と。夫と娘の3人暮らし。

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