なぜ、普通の人が多重債務者になってしまうのか?

普通の家庭で育ってきた人が、なぜ多重債務者になってしまうのか?

これは、ここ数年に大きな疑問でした。愛する娘がそんな風になってしまったら絶対困る!いろんな人に話を聞いても、合点のいくものがなかったのですが、岩波ブックレット「ヤミ金融 クレジット社会の落とし穴」がステキに解説してくれていたので、ご紹介します。

 

ヤミ金融 クレジット社会の落とし穴 本の概要

  • 自己破産者というと、一般的にはお金にルーズな人、ギャンブルにのめり込む人、働くのが嫌いな人、といったイメージが強く、気の毒ではあるが自業自得と見る人が多い。しかし実際にはそのような人は少なく、どちらかというと真面目人間で、生活にも仕事にも几帳面というタイプの人が、意外と自己破産に陥ることが多い。p.2
  • 長引く不況を反映して借金のきっかけは、ローンの返済のためというのが多い。p.9
  • 自己破産の課程を見ると個人の場合、まず収入減で生活が苦しくなり、借金でしのごうとして債務が増え、返済や利息お支払に追われるようになる。自営業の場合も売り上げの減少で足りなくなった事業資金を、借金で補てんしようとして多額の借金で身動きがとれなくなり、自己破産に追い込まれる。したがって「生活苦」と「事業資金の不足」の項目は、「負債の返済」と連動しているわけで、多重債務が自己破産を招くと言ってよい。p.12
  • 多重債務者と一般の人の心理特性を比較する調査を行った結果、多重債務者の心理特性としては、「大局的い物事を考えるのが苦手」という無計画性と、「困っていても気軽には人に相談できない、相談する友人がない」という孤独傾向に集約できるという。派手で見栄張りといった従来のイメージとは違う、内向的で孤独な多重債務者像が浮かび上がってくる。p.32
  • 多重債務者を生む要因としては、性格以外にも、家庭内での人間関係が影響している場合が多い。p.34
  • また大局的に物事をみることができない無計画性が指摘されるが、これも結果から見た印象で必ずしも計画性が無い人が多重債務になると断言できない。多重債務を多数扱っているある弁護士は、「多重債務になりやすい性格やタイプを特定することは難しい。どんな人でも生活の歯車が狂うと、多重債務に陥る危険性は充分ある」と話している。p.35
  • サラ金やヤミ金融からの借金は一切ないという人でも、今の時代は住宅ローン、耐久消費財のクレジット、カードローン、キャッシングサービスなど、さまざまな形での債務を負っているとみてよい。返済金や利息をしはらっていける定収があれば問題は起こらないが、失業やリストラ、事業不振、病気などで一旦生活の歯車が狂った時から、借金を返したり生活費を補うため、新たな借金を重ね悲惨な状況に追い込まれていくケースが多い。多重債務問題は決して他人事ではないのだ。p.61

 

孤独な人ほど、多重債務のリスクが増える

200万の借金が返せない、という話を聞いたことがある。たった200万で・・・という感想を持つ一方で、誰か頼れる人はいなかったのかな?とも思った。

「なんでも自分で出来るように」「人に迷惑をかけてはいけません」と言われるし、その気持ちはよく分かるけれど、でも困ったときに「助けてください」と言えることはとても大切なことだ。

本来、人間は人に迷惑をかけねば生きられないものだ。多少なら掛けられてもいいと思うし、掛けてしまった自分も許してあげて欲しいな、と。

 

seiko について

たけうち せいこ 「国や社会の枠組みを越えて、自由に人生を演じられる人に育てる」ことを教育方針にしています。具体的に言うなら、「自分で仕事を作って、稼いでいける力」を養う、ということでしょうか。 都内在住。『 みずがめ座×AB型』 という、占いでは「先進的で変人」と明記されることの多いわたしですが、個人的には非常に保守的な人間だと思っています。趣味は読書、あとオシャレをするこ と。夫と娘の3人暮らし。

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