浮気性もドラッグも、すべての原因は「愛着障害」のせい

最近、この「愛着障害」という言葉を聞いて、いろいろ本を読んでみたりしていたんですが、子育てしている人には、ぜひ知っていても損はないんじゃないかなと思うので、今日はこちらを。

愛着障害 子ども時代を引きずる人々

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  • 人間が幸福に生きていくうえで、もっとも大切なもの-それは安定した愛着である。愛着とは、人と人との絆を結ぶ能力であり、人格のもっとも土台の部分を形づくっている。
  • 従来、愛着の問題は、子どもの問題、それも特殊で悲惨な家庭環境で育った子どもの問題として扱われることが多かった。しかし、近年は、一般の子どもにも当てはまるだけでなく大人にも広くみられる問題だと考えられるようになっている。しかも、今日、社会問題となっているさまざまな困難や障害に関わっていることが明らかとなってきたのである。-中略- 困難なケースほど、愛着の問題が絡まっており、そのことで症状が複雑化し、対処しにくくなっている。(p.4)
  • 人の顔色をすごく気にしてしまい、気疲れしやすい。「お前なんかいらない」と言われないか、いつも不安に思う。一方、人と親しい関係になるのがわずらわしい。結婚して縛られるのはイヤ。仕事の付き合いはするけど、それ以上の関わりはもちたくない。 そうした対人関係のパターンを、知らず知らずに支配しているのが、その人の愛着スタイルだと考えられるようになっている。愛着スタイルは、その人の根底で、対人関係だけでなく、感情や認知、行動に幅広く影響していることがわかってきた。(p.19)
  • 抱っこをし、体を接触させることは、子どもの安心の原点であり、愛着もそこから育っていく。抱っこをすることで、子どもから母親に対する愛着が生まれるだけでなく、母親から子どもに対する愛情も強化されていく。-中略- よく抱っこされた子は、甘えん坊で一見弱々しく見えて、実のところ、強くたくましい。その影響は、大人になってからも持続するほどである。(p.21)
  • 実の親に育てられた子どもでも、同居する祖父母や親せきが可愛がってくれるというので、母親があまり可愛がらなかった場合、後年、精神的に不安になるということは、しばしば経験するものである。(p.24)
  • 愛着障害は、現代人が抱えているさまざまな問題に関わっているばかりか、一見問題なく暮らしている人においても、その対人関係や生き方の特性を、もっとも根底の部分で支配しているのである。(p.49)
  • 愛着障害の人は、誰に対しても心から信頼も尊敬もできず、斜に構えた態度をとる一方で、相手の顔色に敏感であるといった矛盾した傾向を往々にして抱えている。尊敬できない相手であっても、それにすがらずには生きていけないからである。(p.67)
  • ひたむきな愛情をかけられて育てられた子どもが、大人になって親を回想するとき、その言葉に溢れているのは、深い感謝と肯定である。それは、親が誰よりも自分を肯定し、支持してくれたという、ありがたい思いである。(p.76)
  • 愛着スタイルは、さまざまな対人関係に影響するが、ことに、親になったときに、子どもとの関係においててきめんにあらわれやすい。つまり、不安定型の愛着スタイルを持つ親に対して、子どもは、不安定型の愛着パターンを示しやすいのである。(p.81)
  • 両親が揃っていて、ちゃんと養育を行っていたという場合にも、子どもが不安定型愛着を示すことは少なくない。なぜ、そうしたことが起きるのだろうか。それに対する一つの答えは、親の関わり方と関係があるのではないかということである。 回避型の愛着パターンを示す子どもでは、母親は子どもに対して、感受性や応答性が乏しい傾向が認められている。平たく言えば、無関心で、あまりかまわないのである。  一方、抵抗/両価型の愛着パターンを持つ示す子どもの場合、母親自身不安が強く、神経質だったり、子どもに対して厳格すぎたり、過干渉だったり、甘やかしたりする一方で、思い通りいならないと、解き放す態度をとるといった両価的な傾向がみられる。子どもを無条件に受容し、安心感を与えるというよりも、良い子であることを求める傾向が強いのである。そのため、子どもは陰日向のはっきりした、二面性を抱えやすい。  混乱型と呼ばれる愛着パターンの子どもでは、母親の態度や気分によって、反応パターンが大きく変動するのが特徴で、母親が精神的に不安定だったり、虐待を行っている場合に認められやすい。(p.89)
  • 恋人や配偶者は、愛着スタイルに関して、かつて母親が及ぼした影響に匹敵するほどの大きな影響を及ぼすことがある。それまで変動の激しかった対人関係が、安定した愛着スタイルの人と一緒にいるようになって、落ち着いてくることもある。逆に、安定型の愛着スタイルを持つ人が、不安定型の愛着スタイルを持つ配偶者の影響で、不安定型に変化するという場合もある。(p.106)
  • 子どもは愛着という安全基地があることで、安心して探索活動を行い、認知的、行動的、社会的発達を遂げていく。つまり、愛着は、あらゆる発達の土台でもあるのだ。(p.135)
  • 逆に言えば、愛着障害の人は、自分の潜在的な能力を活かせていないことが多い。わたし自身が関わったケースでも、愛着障害の改善とともに、知能指数が一年あるいは二年の間に三十以上も上がったという例がいくつかある。本当の発達障害ならば、そんなことは起こらないはずだが、愛着障害による発達の問題の場合には、劇的に改善するということが少なからず起きるのである。(p.141)
  • 愛着障害の人はアルコールや薬物にも依存しやすいが、食べることや買い物、恋愛、セックスといった快楽行為も、すべて依存の対象と成り得る。(p.143)
  • 幼い頃は、何も問題はなかったのに、思春期を迎えるころから万引きなどの飛行や反抗的態度を見せるようになる子どもがいる。そうしたケースでは、ずっと「良い子」として振る舞ってきたものの、私大に心のバランスが保てなくなり、それが行動となって表面化しているということが多い。根っこにあるのは、やはり愛着の傷なのである。実際、非行に走る少年少女の大部分は愛着障害を抱えている。(p.158)
  • 愛着障害の人は、性的な問題を伴いやすい。愛着は対人関係の基本であると同時に、性愛も愛着を土台に発達するのである。愛着障害は対人関係に影響を及ぼすのと同じように性愛にも、さまざまな形でしわ寄せがくる。(p.171)
  • その人の愛着スタイルは、対人関係に本質的ともいえる影響を及ぼすだけでなく、内面の在り方や、自己コントロールの仕方、ストレスに対する敏感さにも反映される。何を望み、何を恐れ、どのように自分を守り、どのように自分を律しようとするのか -意思決定と行動選択の根幹に関わる部分でも、見えない腕となって結果を操っているのである。(p.188)
  • 愛着スタイルは、愛着不安と愛着回避の二つの因子によって、おおむね決定されることがわかってきた。この場合の愛着回避とは、親密な対人関係を避ける傾向であり、愛着不安とは、親密な関係をもっていても、不安になり、もっと完全な親密さや依存できる関係を求めようとする傾向である。(p.190)
  • 愛着障害の人の多くが、未解決の愛着の傷を抱えている。回避型のように心を凍りつかせていることでそれに向き合うことを避けているにしろ、不安型のように見捨てられる不安が日簿の生活を脅かしているにしろ、統制型のように周囲の存在をコントロールすることで愛着不安の対処しているにしろ、本当の意味で安定した、バランスのよい愛着スタイルを手に入れるためには、未解決の傷を修復する必要がある。(p.266)
  • 親と和解できたとき、不思議と自分自身とも”和解”することができる。それまで、自分のことを過度に否定的に考えていたのが、自分を受け入れ、自信を持つことができるようになるのである。(p.287)
  • 役割をもつこと、仕事をもつこと、親となって子どもをもつことは、その意味で、どれも愛着障害を乗り越えていくいきっかけと成り得るのである。どんなに愛着回避が強く、人付き合いが苦手な人も、必要に駆られて関わりをもつようになれば、対人スキルが向上するとともに、人と一緒に何かをする楽しさも体験するよになるものである。愛着不安が強い人の場合、役割をもつことが、しばしば心の安定につながる。愛着行動にばかり神経を傾けることから救ってくれるのである。(p.295)
  • 愛着障害がある人の人生を困難なものにする重要な要因のひとつに、否定的認知にとらわれやすいことが挙げられる。-中略- 愛着障害を克服する場合、否定的な認知を脱するということが、非常に重要になる。そのためには、どんな小さなことでもいいから、自分なりの役割を持ち、それを果たしていくということである。自分にできること、自分の得意なこと、人が嫌がってやりたがらないことなど、何でもいいから思い切ってやってみることである。(p.299)
  • 愛着障害は、夫婦関係の維持や子育てに影響しやすいという特性をもつ。その結果、子どもにしわ寄せがきて、子ども自身の愛着の問題へとつながっていく可能性がある。そんな負の連鎖を断つためにも、自分のところで愛着障害を克服することが重要になる。愛着障害を克服した人は、特有のオーラや輝きを放っている。その輝きは、悲しみを愛する喜びに変えてきたゆえの輝きであり強さに思える。そこに至るまでは容易な道のりではないが、試みる価値の充分ある道のりなのである。(p.302)

 

子ども時代を引きずった結果

人生に、何の問題も抱えていない人のほうが、むしろ少数だとは思うんですが。でも、「本当は〇〇したいのに、どうしてこうなってしまうんだろう・・」とか「なんだか生きづらい・・」とか感じる人には、ぜひ読んで頂きたいと思うこの本。

他の精神科医の先生の本に書かれていたことですが、「今、自分が辛いのは自分のせいじゃない」と思うことが、自分を癒す最初の一歩だそうです。

 

そういえば、超余談なんですが、大学で心理学専攻だったんですね。で、摂食障害を授業で習っていたとき、「お母さんが添い寝してあげると症状がおさまる」と、先生が仰っていたのを思い出しました。

母子の関係ってすごいんですね。子育てに恐ろしさを感じる。。。笑

「寝室で寝ていたら、リビングで花瓶が割れる音がした。そのとき、風のしわざだろうと思えば、リビングまで見に行くし、泥棒のしわざだと思えば、寝室で息をひそめるかもしれない。」っていう。思考が行動を作るという授業だったんですけどね。

この愛着障害という言葉を聞いて、そして、それは後天的な要素のはずなのに、遺伝子並みにその人に作用するという恐ろしさに愕然とします。

 

「あるがままを受容する」って、とても大事なんだなと思います。他の誰がなんといっても、「この子はこのままでいいの」って母親が味方になってくれることは、生涯に渡って、その子を守ることになる。そう思うと、尾木ママこと、尾木直樹先生がおっしゃっている「学力テストの弊害」なんかが、ストンと府に落ちますね。「学力テスト」は、評価の塊ですからね。

わたしが住んでいる区では、子どもが生まれると絵本をプレゼントされるんですけど、それはとても嬉しいんですが、もし可能なら、「子育てハッピーアドバイス」みたいな本をプレゼントされるほうが、よほどいいんじゃないかなと思います。個人的な意見ですけどね。

 

 

seiko について

たけうち せいこ 「国や社会の枠組みを越えて、自由に人生を演じられる人に育てる」ことを教育方針にしています。具体的に言うなら、「自分で仕事を作って、稼いでいける力」を養う、ということでしょうか。 都内在住。『 みずがめ座×AB型』 という、占いでは「先進的で変人」と明記されることの多いわたしですが、個人的には非常に保守的な人間だと思っています。趣味は読書、あとオシャレをするこ と。夫と娘の3人暮らし。

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